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設立趣意書

 人工の切取法面の緑化は土木事業における環境復元の最も基本となる原点の工種である。その緑化技術を緑化哲学の視点から歴史を振り返り見ると、これまで四段階のステップを踏んで緑化工法が進展してきたと見ることが出来る。

まず第1段階は、裸地となった切取法面を早急に緑の植生で覆うという目的から外来種の牧草の種子でも吹き付け速やかに発芽させようとする段階。

 第2段階は、外来種による緑化はその地の自然植生生態に悪影響を及ぼすとして、内地産の草本の種子を吹き付けるという段階。

 第3段階は、その地で採取した種子や、草本を出来るだけ早く切取法面に戻そうとする段階、まだあくまでも着目点は植物であり表土には着目していない段階である。

 第4段階は、その地の表土を仮置きし、出来るだけ表土を戻そうとする段階の工法である。表土の価値は気づきはじめているがまだ感覚的な段階である。

 人間の欲望は心理学者マズローによれば五段階説があるように、法面緑化の工法にも五段階がある。

 次に望まれる第5段階の緑化工法とは、その地の表土の価値を最大限に活かした緑化工法である。すなわち、表土の価値は表土の中に存在する埋土種子と土壌菌である。その地の表土の自然生態自己復元力を大きく左右するのは、その地の土壌菌を活かすことである。このことに着目した緑化工法はこれまで皆無であった。緑化の基礎となる表土を活き活きとさせれば自ずからその地ならではの緑化が生まれてくる。

 本工法は緑化五段階説に基づく、究極の緑化哲学による緑化工法と言うことが出来る。

 従来、多くの人工法面が低次の緑化哲学による緑化がなされていることは、生態学的に真に望まれる環境復元を希求するものとしては実に痛恨のきわみである。

  本工法は、これまでの10数年間にわたる地道な研究活動のもとに開発された、望まれる緑化哲学に基づく究極の第5段階のステージの緑化工法である。

 本工法が広く活用されることにより日本の植生環境が日本の本来の風土に馴染むものになることを祈願して自己復元緑化工法協会を設立するものである。

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